芭蕉の旅「奥の細道」No5・那須の黒羽

那須の黒羽

日光から那須の黒羽へと向う途中に、農夫の家に泊まることになります。

そして、次の日の朝はやくにどこまでも縦横無尽に続く野中の道で、野飼いの馬を見つけるのです。

そこで芭蕉は、この野中の道は辛いので、農夫に頼み込んでその馬を借りて行くことにします。すると、その馬の後を二人の小さな子が付いてくるので、その二人のうちの女の子に名を聞くと「かさね」ということでした。

可愛らしい名の娘に一句残し、その先の人里につくと、二人の子と馬にはお礼を縛り付けて返します。

そうして黒羽に着くと、そこでは館代秋鴉とその弟の桃翠を訪ねています。

何日も滞在して郊外を散歩したりして過ごし、八幡宮を参拝することになります。

平安末期の源平合戦で那須与一が扇の的を射抜いた時に祈願したのはこの神社であると聞き、その感動や感銘は特別に強いものであったと書かれています。

この後、修験光明寺に招かれて役行者を祀った行者堂を拝んで、そこでも一句詠んでいます。

ここにある那須与一とは原文では与市とあるが、前後の説明から那須与一であろうと思われます。

この人物は源平合戦の「屋島の戦」にて、平家が立てた扇の的を見事に射落としたことで有名な源氏方の武士とされますが、実在の人物であるかどうか不明なのです。

八幡神社に謂れがあると言われていて、八幡神社とは那須神社であるとのことから、この「奥の細道」の那須黒羽の地にも、源平合戦の伝説が残されているのでしょう。

 

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